「クリーンエネルギー戦略」中間整理から見る中小企業の脱炭素化への対応③中小企業がカーボンニュートラルに向けて取り組むメリット
経済産業省は、脱炭素社会の実現に向けて、政府が掲げる新たな戦略「クリーンエネルギー戦略」の中間整理を取りまとめました。
2022年5月13日付の資料が下記になります。
その中で、「中小企業における対応」(上記資料のP109〜113)として、中小企業の脱炭素化への対応に係る現状整理や方向性も述べられています。
脱炭素化に精通していない中小企業の方がぱっと読んでも難解な内容なので数回に分けてそれを解説していきます。
今回はP112の
「中小企業がカーボンニュートラルに向けて取り組むメリット」をご紹介します。
中小企業がカーボンニュートラルに向けて取り組むメリット
上記政府資料の当該ページ、P112は下記のようになります。
カーボンニュートラルに取り組むメリットとして下記3点とクレジット化して売却などが挙げられています。
- 省エネによるコスト削減
- 資金調達手段の獲得
- 製品や企業の競争力向上
クレジット化して売却に関しては、
下記の「中小企業のカーボンニュートラルへの投資促進に向けたJ-クレジット制度の活性化」
にわかりやすく記載されていますのでご参考ください。
先述の3点のメリットに関しては
以前から言われていました。
ただ、たとえば昨年度くらいまでは
それぞれもメリットではあるが
現実的にはあまりメリットとして実感できない程度の世の中の風潮でした。
ただ、今年あたりからはそれぞれに関してメリットとして実感できる外部環境になってきています。
とくに
「製品や企業の競争力向上」
に関してはその傾向が顕著です。
たとえば
脱炭素に資する電気自動車が競争力をもってきていたり、
アパレルなども再生資材等を使ったりすることで多少高価格でも購入する消費者も増えています。
とくに海外企業の競争力向上で、製品や商品そのもので差別化や優位性をもてなくなっている昨今において
脱炭素(≒地球に優しい)といった視点での製品開発は今後はますます重要となってきます。
また、そういった製品開発によって製品や企業の競争力が強化されます。