【速報】中堅等大規模成長投資補助金に「100億宣言枠」が新設|最大50億円の補助が受けられる大型支援制度を解説

令和7年度補正予算において、中堅・中小企業の大規模投資を支援する「中堅等大規模成長投資補助金」に、売上高100億円を目指す企業向けの新たな枠組みが設けられることが明らかになった。
本ブログでは、この「100億宣言枠」の概要と、既存の中小企業成長加速化補助金との違いについて解説する。
なお、政府公表資料は下記チラシである。(※本記事は2026年1月7日時点の内容だが更新される場合もある。)
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r7/seicho_kasokuka.pdf
下記の画像はチラシの中の「補助事業概要」を抜粋。

100億宣言枠の創設背景
政府は、賃上げに向けた省力化や労働生産性の抜本的向上、そして事業規模の拡大を図るための大規模投資に対する支援を継続する方針を打ち出している。
今回、基金として2,000億円が新規公募分として措置され、そのうち約1,000億円程度が100億宣言企業向けに確保される見込みである。
なお、中堅等大規模成長投資補助金は中小企業成長加速化補助金とは別事業として運営される。
詳細は準備が整い次第、当該補助金事務局より案内される予定である。
100億宣言枠の概要
中堅等大規模成長投資補助金(100億宣言枠)の主な内容は以下のとおりである。
補助対象者:中堅・中小企業(常時使用する従業員が2,000人以下の会社等)
補助率:1/3
補助上限額:50億円
補助事業実施期間:交付決定日から最長で令和10年12月31日まで
補助事業の要件:
- 「100億宣言」を行っていること
- 投資額15億円以上(専門家経費・外注費を除く補助対象経費分)
- 賃上げ要件(補助事業の終了後3年間の対象事業に関わる従業員等1人当たり給与支給総額の年平均上昇率が4.5%以上)
補助対象経費:建物費、機械装置費、ソフトウェア費、外注費、専門家経費
中小企業成長加速化補助金との比較
100億宣言を行っている企業には、中小企業成長加速化補助金と中堅等大規模成長投資補助金(100億宣言枠)の2つの選択肢が存在することになる。両制度の主な違いを整理すると以下のとおりである。
| 項目 | 中小企業成長加速化補助金 | 中堅等大規模成長投資補助金(100億宣言枠) |
|---|---|---|
| 補助対象者 | 売上高100億円を目指す中小企業 | 中堅・中小企業(従業員2,000人以下) |
| 補助率 | 1/2 | 1/3 |
| 補助上限額 | 5億円 | 50億円 |
| 事業実施期間 | 交付決定日から24か月以内 | 交付決定日から最長で令和10年12月31日まで |
| 投資額要件 | 1億円以上 | 15億円以上 |
| 賃上げ要件 | 補助事業終了後3年間で年平均4.5%以上 | 補助事業終了後3年間で年平均4.5%以上 |
制度選択のポイント
両制度の特徴を踏まえると、投資規模に応じた選択が重要となる。
投資額が1億円以上15億円未満の場合は、補助率1/2の中小企業成長加速化補助金が有利である。
一方、15億円以上の大規模投資を計画している100億宣言企業にとっては、補助上限額50億円の中堅等大規模成長投資補助金(100億宣言枠)が魅力的な選択肢となる。
なお、中堅等大規模成長投資補助金には100億宣言枠のほかに一般枠も存在する。
一般枠は投資額20億円以上が要件となり、100億宣言を行っていない中堅・中小企業も対象となる(賃上げ要件は調整中)。
また、事業実施期間にも大きな違いがある。加速化補助金は交付決定から24か月以内という制約があるのに対し、大規模成長投資補助金は令和10年12月31日までという長期の実施期間が設定されている。
大型の設備投資や建物の建設を伴う事業においては、この期間の余裕が計画遂行上の大きなメリットとなりうる。
100億宣言の重要性
両制度に共通する要件として「100億宣言」がある。
100億宣言とは、売上高100億円を目指す企業として中小企業庁の100億企業成長ポータルに登録・公表することを指す。
中小企業成長加速化補助金の2次公募からは、申請時点で100億宣言がポータルサイトに公表されていることが必要条件となっている。
公表に係る手続きには通常2~3週間を要するため、補助金申請を検討している企業は早めに宣言手続きを進めることが推奨される。
今後のスケジュール
中小企業庁が公表したスケジュールの見通しによると、両補助金の今後の流れは以下のとおりである。
中小企業成長加速化補助金
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 令和7年12月26日 | 公募要領公開(2次公募) |
| 令和8年2月24日(火) | 2次公募 申請受付開始 |
| 令和8年3月26日(木) | 2次公募 締切 |
| 令和8年5月下旬 | 1次審査結果の公表 |
| 令和8年6月22日(月)~7月10日(金) | プレゼンテーション審査 |
| 令和8年7月下旬以降 | 採択結果の公表・交付決定 |
| 夏頃 | 3次公募実施予定 |
中堅等大規模成長投資補助金(100億宣言枠)
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 年明け・春頃 | 公募要領公開 |
| 夏頃 | 公募実施 |
| 秋頃 | 採択発表 |
| 冬頃以降 | 予算執行の状況等を踏まえて追加公募を実施 |
なお、上記スケジュールはあくまでも現時点での見通しであり、今後変更となる可能性がある点に留意が必要である。
申請に向けた準備事項
申請を検討している企業は、以下の準備を進めておくことが望ましい。
100億宣言の手続き:100億宣言がまだの企業は、100億企業成長ポータル(https://growth-100-oku.smrj.go.jp)から手続き検討を開始すべきである。
中小企業成長加速化補助金の2次公募からは、申請時点で100億宣言がポータルサイトに公表されていることが必要条件となっている。公表に係る手続きには通常2~3週間を要するため、早めの対応が推奨される。
投資計画の具体化:中堅等大規模成長投資補助金(100億宣言枠)は15億円以上、一般枠は20億円以上の投資額が要件となる。
収支シミュレーションを含めた具体的な投資計画の策定を進める必要がある。
賃上げ計画の策定:年平均4.5%以上の賃上げ計画が求められる。
従業員への目標表明も要件となるため、社内での検討・調整を進めておくことが重要である。
金融機関との連携:金融機関との連携体制の構築は採択において重要な要素となるため、金融機関への情報共有も進めるべきである。
まとめ
中堅等大規模成長投資補助金(100億宣言枠)は、最大50億円という破格の補助上限額を誇る大型支援制度である。補助率は1/3と加速化補助金より低いものの、15億円以上の大規模投資を計画している100億宣言企業にとっては極めて有効な選択肢となる。
本制度に関する最新情報は、100億企業成長ポータルにて順次公開される予定であるため、定期的な確認を推奨する。
参考情報
- 100億企業成長ポータル:https://growth-100-oku.smrj.go.jp
- 中小企業成長加速化補助金2次公募概要資料(令和7年12月26日)
- 中小企業庁「中小企業成長加速化補助金・中堅等大規模成長投資補助金」:https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r7/seicho_kasokuka.pdf


