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先端設備等導入計画の策定の方法(書き方)

先端設備等導入計画

先端設備等導入計画に関して策定の方法、つまり書き方をご紹介する。

書く上でなにをポイントとすべきか、をまずご紹介し、次に具体的な手順について説明していく。

書く際に重要なポイント

まず、重要な書く際のポイントから。結論から言うと、内容にこだわり過ぎたり複雑に書かないこと。書くべきことを漏らさず書くことが重要である。

内容の善し悪しはあまり問われない。書く必要のあることのみ記入する。

先端設備等導入計画の策定が進まない方の相談の際に、最もよくある進まない原因として感じるのは「如何に良く書くべきか」「如何にオリジナリティのある計画にすべきか」ということにこだわり過ぎてしまっていることである。こだわり過ぎてしまうことで「こう書いたらよいか、ああ書いたらよいか」と筆が進まない。
しかし、この制度は策定された計画に点数をつけて可否を判断するものではない。あくまで国や当該市区町村の指針に沿った計画であることが求められている制度ということである。
つまり内容の善し悪しについて問われることはほぼないので、あまり余計なことは考えずに書く必要のあることのみを書こう。

書くべきことを手引きに沿って記入していく。

では上に述べた書く必要のあることを書くためにはどうすべきか。答えを簡単にいえば、手引きを参考にしながら、そのまま自社におきかえて書けば良い。
まずは余計なことを考えずに下記の手順などを参考にそのとおりに進めてみてほしい。それさえすれば無事に認定される。
手引きに関しては各市区町村で独自の手引きがある場合もあるが、基本的には経済産業省の手引きであることが多いのでこのブログでは経産省のをベースにご紹介していく。

実際に作成しよう

実際の作成手順を簡単に、かつ間違えたり悩んでしまうことが多い点を中心に述べていく。
ここに書いていない詳細は経済産業省のHPの「手引き」(下記リンク)に詳しいのでそれを見てほしい。

①申請書様式をダウンロードしよう。

まずは各市区町村のHPから申請書様式をダウンロードしよう。貴社の設備を導入する住所にある市区町村の役所のHPに書式はある。「◯◯市 先端設備等導入計画」で検索するとだいたい出てくる。役所によってはそれに関するHPがないところもあるのでその場合は電話等で問い合わせる。
また、申請書の数に関しては市区町村によって大いに違う。ここでは凡そ共通している「様式第三(第4条関係)」をご紹介する。
上記経産省リンクのHPの下記の赤囲みからもそれをダウンロードできる。

②自社の基本情報を記入しよう。

「手引き」に従って、申請書に自社の住所や代表者名等を記入しよう。

《下画像は経済産業省HP「先端設備等導入計画策定の手引き(平成31年4月1日版)」より抜粋》


上の手引き部分を見てもらえば概ね書けるはず。ここではよく質問があることを紹介する。

【Q1】法人番号がわからない。
【A1】株式会社や有限会社等の方は下記のサイトで検索すると法人番号がわかる。
また、個人事業主の方は空欄にしておけばよい。

【Q2】主たる業種がわからない。
【A2】自社の主たる業種を自社で判断して書く。異なる業種に属する複数の事業を持つ場合は「主たる事業」に該当する業種で判断する。
「主たる事業」とは、売上高・付加価値額・従業員数などの経営指標の割合が最も多くの割合を占める事業を指す。
具体的には下記リンクから検索してもらい中分類(コードが二桁)で自社の該当するものを選択する。


ほかの質問に関しては、詳しくは経産省のHPの「導入促進基本計画に関するQ&A」にもあるのでそちらも参考してほしい。

③自社の現状認識等を記入しよう。

「手引き」に従って、計画期間や自社の現状認識を書こう。

《下画像は経済産業省HP「先端設備等導入計画策定の手引き(平成31年4月1日版)」より抜粋》

ここで重要なのが、文章の文量と、記入する内容である。

まず、文量については手引き程度で良い。手引きを参考にせず独自で文章を記入した場合、とても長い文章になることがよくある。ただそうやって独自で作成した文章は、長すぎたり文脈が整理できておらず何が言いたいのかが、よく分からない文章になってしまうことが多いように感じられる。
その場合、提出したあとに修正依頼を求められることも多いので文章は必要最低限、つまり手引き程度の文量で十分である。
最低限書くべき項目としては手引きにもあるように下記のようなポイントである。当社で支援する際は下記の括弧部分を中心に書いている。

  1. 売上高等の財務指標(2期分の売上高、営業利益)
  2. 顧客の数、主力取引先企業の推移(売上高等が増減した根拠)
  3. 自社の強み・弱み(強み弱みに関してはとくに自社の設備能力等に関して記載)

上記のポイントをもとに、文面に関しては手引きの文面を参考にし、それを自社に置き換えれば良い。そうすれば短く文脈の分かりやすい文章になる。

④具体的な取組内容や将来の展望を記入しよう。

次に①具体的な取組内容や②将来の展望を記入する。

《下画像は経済産業省HP「先端設備等導入計画策定の手引き(平成31年4月1日版)」より抜粋》

「①事業の具体的な取組内容」については、実際に先端設備等を導入し、行う取組の内容について記載する。
2.3行程度でシンプルに記載したほうが分かりやすいし修正などがはいることがすくない。
文脈としては、現状→課題→設備導入でその課題を解決、という流れで書けば書きやすい。

「現状はA工程の設備が老朽化しており生産性向上を妨げている。よって、B設備を導入することで◯と◯が良くなるなど生産性が向上させる。」

「②将来の展望」については今回の設備投資によっての想定効果を書く。
簡単にQCD(品質、コスト、生産量)がどうなるか、売上、利益がどうなるか、
と行った点を言及すればよいだろう。

⑤労働生産性の目標や当該設備情報、資金調達方法を記入しよう

最後に下記のページを記入する。

《下画像は経済産業省HP「先端設備等導入計画策定の手引き(平成31年4月1日版)」より抜粋》


これに関しては上記の手引きを熟読して記載してほしい。
とくによく聞かれる部分についてのみ紹介する
【Q1】労働生産性の算出方法がわからない。
【A1】下記で紹介しているので参考にしてほしい。

【Q2】「証明書等の文書番号」の意味がわからない。
【A2】添付する工業会等の証明書の整理番号を記載する。工業会等の証明書を追加提出する場合や、税制の特例を利用しない場合は空欄で提出してよい。
とくにものづくり補助金などに活用する目的で先端設備等導入計画を提出する場合、工業会の証明書はまだ入手できていないかもしれないのでその場合はとりあえず空欄で提出しておく。

まとめ

以上が先端設備等導入計画の書き方である。

繰り返しになるが、重要なことは手引きに沿って適切に記入をしさえすれば基本的には認定されるということ。なので、独自の判断は入れずに手引きに従って記入しよう。そのほうが時短にもなるだろう。

また、自社ですべてを完結させるのが難しい場合は認定支援機関や当該市区町村の窓口に相談すると丁寧に回答してくれ、スムーズである。

また、先端設備等導入計画については下記のまとめ記事も参考にしてほしい。

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