はじめに

2025年10月24日、中小企業庁より「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の第22次公募要領が公開された。中小企業の革新的な製品・サービス開発や生産プロセスの改善を支援する制度であり、最大4,000万円の補助を受けることが可能である。

第22次公募の申請スケジュール

申請にはGビズIDプライムアカウントが必須である。作成に2～3週間程度を要するため、早めの準備が重要である。

申請枠と補助上限額・補助率

1. 製品・サービス高付加価値化枠

補助率：中小企業 1/2、小規模企業者・再生事業者 2/3

2. グローバル枠

海外市場展開を支援する枠。補助上限額4,000万円、補助率は中小企業1/2、小規模企業者2/3。

第22次公募からの主な変更点

1. 最低賃金引上げ特例の要件緩和

「地域別最低賃金＋50円以内」から「改定後の地域別最低賃金未満」に緩和。該当事業者は補助率が2/3に引き上げられる。

2. 審査における加点措置の追加

• 最低賃金引上げ特例の対象事業者
• 事業場内最低賃金を63円以上引き上げる事業者

3. その他の変更

• 従業員0名では申請不可である点が明記
• 相見積もりの禁止規定が厳格化

基本要件

以下の要件をすべて満たす事業計画の策定が必要である。

1. 付加価値額：年平均成長率3.0％以上増加
2. 給与支給総額：年平均成長率が地域別最低賃金の成長率以上
3. 事業場内最低賃金：毎年、地域別最低賃金＋30円以上

要件未達成の場合、補助金の返還義務が生じる可能性がある。

申請時の注意点

• 他補助金との重複：新事業進出補助金等との重複申請は可能だが、採択後は1つを選択
• 革新性の要件：新製品・新サービスの開発が必須。同業他社で普及済みの取組は対象外
• 収益納付の廃止：2025年度より収益納付が廃止され、事業者にとって使いやすくなった

まとめ

第22次公募は最低賃金引上げに対応する事業者への支援が強化された点が特徴である。申請締切は2026年1月30日であり、今から準備を進めれば十分に間に合う。

参考情報

• ものづくり補助金総合サイト：https://portal.monodukuri-hojo.jp/
• 中小企業庁：https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/hojyokin/index.html

本記事は2025年12月時点の情報に基づく。最新情報は公式サイトにて確認いただきたい。