2023年(令和5年)の事業再構築補助金の大きな変更点②【グリーン成長枠の拡充】
今年2023年(令和5年)も事業再構築補助金が実施されます。
ただし、3月下旬以降開始予定の第10回公募からは、いくつか大きな変更がありそうです。
今回のブログでは大きな変更点である【グリーン成長枠の拡充】をご紹介します。
2023年(令和5年)のグリーン成長枠の概要
まず、第10回公募以降のグリーン成長枠の補助上限額・補助率は下記のようになります。
資料の出所は「事業再構築補助金令和4年度第二次補正予算の概要1.1版」です。
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r4/r4_jigyo_saikoutiku.pdf
いままではスタンダード枠に該当するものしかありませんでしたが、
エントリー枠という、応募要件が緩和された枠が新設されました。
一方で補助上限額は下がりますが20人以下で4,000万円と十分な水準になっています。
また、下記(資料9ページ抜粋)のように大規模な賃上げを行う場合は補助率が1/2でなく2/3となります。
ただ、下記の①②を達成するのはなかなかハードルが高いですね。
しかし、下記の赤線のように「事業終了後3~5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加させることが出来なかった場合、差額分(補助率1/6分)の返還を求めます」とあります。
よって①②が達成できなくとも「給与支給総額を年率平均2%以上増加」を達成できれば返還は求められないのかもしれません。
これに関しては第10回の公募要領が発表されてから確認すると良いかと思います。
グリーン成長枠の対象となるには
グリーン成長枠の対象者も
エントリー枠が新設されたことからエントリー枠用の対象者要件ができています。
エントリー枠とスタンダード枠の違いですが簡単には
研究開発・技術開発や人材育成のボリュームがエントリー枠のほうが少なくて良いようです。
また、両方とも「給与支給総額を年率平均2%以上増加」という要件が追加されました。
5年間で10%増加ですので容易ではないですが、昨今の物価高に関連する
人件費増加等を加味するとどのみち結果的にはこの程度増加していることになるかもしれません。
以上が2023年の事業再構築補助金のグリーン枠の大きな変更点です。
脱酸素化の動きは急速に進んでいますのでこういった補助金を活用して
脱酸素に資する取り組みを強化する、というのは理にかなった経営戦略かと思います。