省力化投資補助金(一般型)第4回公募の採択結果が発表|採択率69.3%1,456者が採択

2026年3月6日、中小企業庁より「中小企業省力化投資補助事業(一般型)」第4回公募の採択結果が公表された。
応募のあった2,100者について審査が行われ、1,456者が補助金交付候補者として採択された。採択率は約69.3%と、前回第3回の66.8%をさらに上回る結果となっている。本記事では、第4回の採択結果の概要と傾向、採択された事業者・次回申請を検討している事業者がとるべき対応について解説する。
1. 第4回採択結果の概要
第4回公募の公募期間は、令和7年9月19日(金)から11月27日(木)までであった。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公募期間 | 令和7年9月19日〜11月27日 |
| 応募件数 | 2,100者 |
| 採択件数 | 1,456者 |
| 採択率 | 約69.3% |
| 結果発表日 | 2026年3月6日 |
2. 過去回との比較
第4回の採択率は過去回と比較しても高水準を維持している。
| 回次 | 応募件数 | 採択件数 | 採択率 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 1,809 | 1,240 | 68.6% |
| 第2回 | 1,160 | 707 | 60.9% |
| 第3回 | 2,775 | 1,854 | 66.8% |
| 第4回 | 2,100 | 1,456 | 69.3% |
※第1〜3回は公式採択結果ページ(shoryokuka.smrj.go.jp)掲載データ。第4回は中小企業庁公表値。
第2回で採択率が落ち込んだ後、第3回・第4回と回を重ねるごとに回復傾向が続いている。応募件数は第3回(2,775件)から第4回(2,100件)に減少しているが、これは第3回と第4回の公募が短期間に連続して行われたことによる「申請の分散」が一因と考えられる。
3. 採択傾向の特徴
業種別の傾向
第4回の採択状況では、製造業と建設業で採択件数の約65%を占める構成となっている。これらの業種は生産工程が可視化されやすく、「設備導入によってどの工程が、どれだけ省力化されるか」を具体的な数字で示しやすいという特性がある。
一方で、小売業・飲食業・医療・介護といった非製造業での採択事例も多数存在しており、業種による制約はない。審査で評価されるのは「業種」ではなく、省力化の課題と設備導入効果の論理的な整合性である。
採択される計画書のポイント
採択された事業者の計画書に共通する特徴として、以下の点が挙げられる。
- 省力化対象工程と削減効果を数値で明示している——「年間○時間削減」「作業人員○名分を削減」など、設備導入前後の比較を具体的な数字で示している
- 設備の「オーダーメイド性」が説明されている——汎用設備であっても、自社の導入環境に応じて構成や機能が変わる場合は申請対象となる
- 賃上げ計画との整合性がとれている——生産性向上が賃上げにつながる因果関係が明確に記述されている
4. 採択された事業者がとるべき対応
採択された事業者は、速やかに以下の手続きに移行する必要がある。
- 公募要領・交付申請の手引きを確認する
- 交付申請手続きを行う
重要な注意点として、交付決定前に発注した経費は補助対象外となる。 採択通知を受け取っても、交付決定が出るまでは発注を行わないよう注意が必要である。
5. 不採択だった事業者・第6回を検討する事業者へ
不採択だった事業者
不採択となった事業者は、改めて申請書類の内容を見直したうえで再申請が可能である。ただし、採択結果確定前の重複申請は認められないため、不採択通知を確認した後に申請内容の改善を行う必要がある。
第6回公募のスケジュール
第5回公募は2026年2月27日に申請受付を締め切り済みである。第6回公募は2026年3月上旬に開始予定とアナウンスされている。
現在第6回申請を検討している事業者は、今から以下の準備を進めておくことが望ましい。
- 自社の人手不足・業務課題の洗い出し
- 省力化対象工程と削減効果の試算
- 導入予定設備の仕様確認・見積取得
- GビズIDプライムの取得(未取得の場合)
他補助金との併用制限
「ものづくり補助金」「事業再構築補助金」「新事業進出補助金」において交付決定を受けた補助金の支払が完了していない場合、または過去3年以内にこれらの補助金交付決定を合計2回以上受けている場合は、本補助金への申請ができない点に注意が必要である。
6. まとめ
省力化投資補助金(一般型)は、採択率70%前後を維持しながら制度が運営されており、人手不足に悩む中小企業にとって活用しやすい補助金制度として定着しつつある。
審査の核心は「省力化効果を定量的に示せているか」である。何時間・何人分の作業が削減できるのかを数字で明示し、それが賃上げにつながる流れを論理的に記述できている計画書が評価されている。
第6回公募の申請を検討している場合は、公募開始を待つのではなく、今から事業計画の骨子を固める準備を進めておくことが採択確度を高める最善手となる。


