事業継続力強化計画におけるJ-SHIS(地震ハザードステーション)の使い方
事業継続力強化計画において、意外と難しいのがJ-SHIS(地震ハザードステーション)の使い方。
今回は申請書を仕上げるにあたってのJ-SHIS(地震ハザードステーション)の使い方をご紹介します。
J-SHISを使う目的
まずJ-SHIS(地震ハザードステーション)とは、読んで字の如しで
「J-SHIS は、地震防災に資することを目的に、日本全国の「地震ハザードの共通情報基盤」として活用されることを目指して作られたサービス」
です。
事業継続力強化計画においては、下画像の作成の手引き18ページで説明のあるように、
J-SHIS等のハザードマップを活用して、『災害リスクの確認・認識』をすることが求められています。
【事業継続力強化計画策定の手引き18ページ抜粋】
J-SHISでの災害リスクの確認・認識と、その書き方
先述のように『災害リスクの確認・認識』をしたあとに下画像の作成の手引き24ページで説明のあるように申請書に記載していきます。
【事業継続力強化計画策定の手引き24ページ抜粋】
具体的に記載例を抜粋すると下記のようなことを記載することになります。
(記載例その1)
当社の事業拠点は○○県○○市にあり、
• 今後30年以内に震度6弱以上の地震が発生する確率が19.5%(J-SHIS地図参照)。当該地震による津波が20cm。
• 水災時に20cm~50cmの浸水(○○市ハザードマップ参照)。
が予想される地域である。
また、例年、年に数回、台風が通過していることから、風害や一時的な豪雨による被害も想定される。
J-SHISで調べることにより、記載例の下線箇所が記載できるようになります。
次にその調べ方を以下でご紹介します。
J-SHISの使い方(調べ方)
ここであげるのは、ある地点(当社:山口県山口市●●)での、手引の事例と同じ条件の「今後30年以内に震度6弱以上の地震が発生する確率」の調べ方です。
①J-SHIS(地震ハザードステーション)を開く。
下記のURLです。
http://www.j-shis.bosai.go.jp/
②スタートをクリック。
③御社の住所を入力。
④住所の検索結果が出てくるので該当する住所をクリック。
⑤御社の所在地が●で表示されます。
⑥地震の強さが変更できます。
(特段問題がなければ手引にそって「震度6弱以上の揺れに見舞われる確率の分布図」でよいです)
⑦地震の起きる確率を所在地のメッシュの色から判断します。
⑧その内容を申請書に記載します。
当社所在地の場合、次のような記載になります。
「今後30年以内に震度6弱以上の地震が発生する確率が6.0%〜26.0%(J-SHIS地図参照)。」
このような手順で自社所在地における『災害(地震)リスクの確認・認識』ができます。
このJ-SHISは非常に優れた分析ツールなのでここでご紹介した以上の分析ができます。
具体的には⑤まで入力した後に、分析ツールの各ボタンをクリックすると活断層や地すべり地形が把握できます。
それらの説明は割愛しますがお時間のある時にいろいろ試してみてください。