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先端設備等導入計画のメリット

先端設備等導入計画

中小企業が新規に設備投資する際にメリットの大きい「先端設備等導入計画」を紹介する。

 

先端設備等導入計画のスキーム

まずこの制度のスキームをご紹介する。スキームは下記の画像のようになっている。
《下記画像は経済産業省資料「先端設備等導入計画策定の手引き」より抜粋》
先端設備等導入計画のスキーム
この図では「経済産業省」があるので若干わかりにくくなっている気がするが、端的に言うと「中小企業が新規設備を導入する際に、事前に認定支援機関に相談・確認し、市区町村に対して先端設備等導入計画を認定されるとメリットが受けることができる」という制度である。
「中小企業・小規模事業者等が、設備投資を通じて労働生産性の向上を図る」ことが国の目的であり、そのためにこの制度を運営している。

先端設備等導入計画が認定されるメリットは大きく2つ。

先端設備等導入計画を認定された場合の主なメリットは2つ。
1.補助金に優先採択される
2.計画に記した新規設備投資に関しての固定資産税が3年間ゼロになる
である。

他にも金融支援などいくつかのメリットがあるので詳しくは、下記経済産業省のHPの「先端設備等導入計画策定の手引き」もしくは「PR資料:中小企業の設備投資を支援します!」を参考いただきたい。

ここではほとんどの中小企業でも活用できる使い勝手の良い先述のメリットを2つ紹介していく。

【先端設備等導入計画のメリット1】補助金に優先採択、補助率がアップされる

特に予算や補助金額の大きい人気の補助金で審査時に加点される、つまり優先的に採択される。また、補助率がアップされ補助金額が増える。
2019年の補助金では「ものづくり補助金」「IT導入補助金」等で加点と補助率がアップされている。下記の資料がこのメリットを分かりやすく説明している。
《下記画像は経済産業省資料「PR資料:中小企業の設備投資を支援します!」より抜粋》
経済産業省資料「PR資料:中小企業の設備投資を支援します!」
まず加点について、補助金の採択においては、「加点(申請書の事業計画本文の点数にプラスされる)」は差がつきやすい非常に重要な要素である。人気のものづくり補助金などはできる限りの加点をとった上で補助金に申請をしないと、採択率は大きく下がってしまう。つまり加点がないと、よほど事業計画本文が良いものでないと採択されない傾向にある。

次に補助率のアップとは、ものづくり補助金だと、例えば税抜きで1500万円の設備投資に対して通常はその2分の1の補助率である750万円が補助金として支援される。しかしこの先端設備等導入計画を認定されている場合は補助率が3分の2にアップされ1000万円の補助金となる。補助率のアップで補助金額は多くく変わってくる。

このようにとくに経済産業省の補助金関係では優先採択や補助率が優遇される。そのため補助金活用を考えている中小企業は早めに認定され、補助金対策しておくことをおすすめする。

【先端設備等導入計画のメリット2】計画に記した新規設備投資等に関して固定資産税が3年間ゼロになる

先端設備等導入計画の認定を受けると、導入する新規設備が要件を満たしていれば固定資産税が3年間ゼロになる。
この節税効果はとても大きい。
節税効果を概算※すると、3年間トータルでざっくり3%弱の固定資産税が免除される。たとえば、1,500万円の設備投資の場合、ざっくり45万円程度の固定資産税が免除される。(※具体的に節税効果がいくらになるかは対象設備や償却期間により異なるので、顧問税理士などに相談すると良い。)
45万円のキャッシュを生むには大変な売上をあげる必要があるのでこの節税効果はとても大きい。

また、法人税などと違い固定資産税は決算が黒字赤字にかかわらず徴収されるものなので、おおよその中小企業はこの優遇措置を活用できる。

今後、新規設備を導入する企業であるならば、先端設備等導入計画に認定され、税務実務さえすれば大きな節税効果になるので設備導入の際には事前に認定されておくことを強くおすすめする。

まとめ

先端設備等導入計画の策定の主なメリットを述べてきたが、当社の経営支援の中でこの認定をおすすめしている中小企業は「1000万円以上の新規設備投資を計画している場合」が多い。
なぜなら1000万円以上の設備投資の際にはものづくり補助金などの補助金や税制優遇を活用すると数百万円程度、資金面で優遇される可能性も大きい。先端設備等導入計画の認定に多少の労力等の経費がかかることを考慮しても、数百万円程度支援受けることができればそれに十分見合うからである。

上記のように多額の新規設備投資を考慮されている中小企業様はこの先端設備等導入計画の認定を考慮されると良い。
自社だけで策定するのが大変な場合は、金融機関や商工会、商工会議所等の最寄りの経営革新等認定支援機関に相談するとスムーズである。

また、先端設備等導入計画については下記のまとめ記事も参考にしてほしい。

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