ものづくり補助金の審査項目、政策面②の書き方(令和元年度補正(2020年実施))
ものづくり補助金は審査項目に沿って審査されます。
今回はその中の政策面②についてご紹介します。
ほかの政策面①③に関しては下記のリンクでご紹介しています。
政策面②について
公募要領によると政策面は①〜③の観点から審査されます。
政策面の②は下記です。
②ニッチ分野において、適切なマーケティング、独自性の高い製品・サービス開発、厳格な品質管理などにより差別化を行い、グローバル市場でもトップの地位を築く潜在性を有しているか。(公募要領「審査項目」より抜粋)
文面から読むとなんだかレベルが高そうで、申請書に書かずにスルーしたくなります、、。
しかし、政策面①③と同様、
この項目に関して全く何の記載もしないと、審査において少なくともプラスにはならないと思います。
求められている文面通りのレベルが高そうなものには必ずしも当てはまれないかもしれませんが、
熟考してなんとか記載しましょう。
どんなことを書けばよいか
それでは、具体的にどんなことを書けばよいでしょうか。
もうすこし、上記の抜粋をかんたんに分けてみましょう。
1.ニッチ分野において、
2.適切なマーケティング、独自性の高い製品・サービス開発、厳格な品質管理などにより差別化を行い、
3.グローバル市場でもトップの地位を築く潜在性を有しているか
すると上記1〜3についてすべて分けて記載すれば少なくとも審査項目に求められている記載はできます。
よって1〜3に分けて考えてみましょう。
政策面②「ニッチ分野において、」に対する記載
まずニッチとは「隙間」の意味です。
大企業がターゲットしないような小さな市場や、潜在的にはニーズがあるが、まだビジネスの対象として考えられていないような分野を意味します。
大企業がターゲットとしないような市場なので比較的競争は緩く、利益が出やすい市場とも言えます。
たしかにものづくり補助金で設備投資したとしても、市場がレッドオーシャンであればその設備投資の事業化自体も期待できないですからね。
こういった観点で文章を考えると良いです。
たとえば次のような記載になります。
Ex.「●●といった要素から当事業はニッチ分野と言え、」
自社の事業と大企業の行っている事業を比較すれば、ニッチと言えることは容易だと思いますので
大企業と比較してニッチ性を考えてみましょう。
政策面②「適切なマーケティング、独自性の高い製品・サービス開発、厳格な品質管理などにより差別化を行い、」に対する記載
ここでは「差別化を行っている」ということに対する手段を記載すれば良いです。
手段としての例であげられているのが、下記の3つです。
1 適切なマーケティング
2 独自性の高い製品・サービス開発
3 厳格な品質管理
この1〜3で自社のとくに得意としているものを記載すればよいでしょう。
たとえば、次のような記載になります。
Ex.「●●といった品質管理基準をクリアするなど、厳格な品質管理を行うことで差別化を図り、」
政策面②「グローバル市場でもトップの地位を築く潜在性を有しているか」に対する記載
ここに関しては「グローバル市場でも」ということをどう解釈するかです。
記載されているように、トップの地位を築くというのはなかなか言いにくいかもしれませんが、
少なくともグローバル市場での展開を視野に入れている、ということは記載しましょう。
でも中小企業で「直接的にグローバルに展開」している企業は少ないかと思います。
なので、間接的に、
たとえば自社の作る部品で大企業の最終製品がグローバルに販売される、
とか、
自社の作る食料品がインバウンドの外国人客に消費されることで、日本の文化を長期的には発信できるようなる可能性がある、
とかといった記載で良いと思います。
まとめ
審査項目の政策面を書かずに提出されると、審査にプラスには影響しないと思われます。
普段あまり考えない視点ですが、
御社の事業計画が地域にどのように寄与するかを文章にまとめましょう。