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来年(2024年、令和6年)の中小企業向け補助金(補正予算)はどうなる?

ものづくり補助金 事業再構築補助金

令和5年11月10日、令和5年度補正予算案が閣議決定されました。
この閣議決定された補正予算案から、来年(2024年、令和6年)の中小企業向け補助金の方向性を確認してみます。

中小企業向けの主な施策は

まず、経済産業省の補正予算案の資料は下記になります。


当該資料の中から、中小企業に高い人気のものづくり補助金(生産性革命推進事業)や事業再構築補助金に関しての陳述箇所は下記になります。

まず、前提として
「中堅・中小企業の賃上げの環境整備、人手不足対応、生産性向上を通じた賃上げ継続の支援」
とあります。
前提においてコロナの文面がなくなり、人手不足対応や賃上げといった方向性がより明確になっています。
上記の3つに関してそれぞれ見ていきます。

「大規模成長投資補助金」に関して

①中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金【3,000 億円】(R5 年度:1,000 億円)
地方においても賃上げが広がるよう、地域の雇用を支える中堅・中小企業が、足元の人手不足等の課題に対応し、成長していくことを目指して行う工場等の拠点の新設や大規模な設備投資を促進する。

これは新しい補助金です。
下記のイメージは総合経済対策(R5.11.2)でこういった抜本的改革につながる大型投資に対する支援だと思われます。

予算が年1000億円(3000億円となっているのは3年程度の基金運用?)なので例年のものづくり補助金ほどの予算規模であり、
大型の予算です。
「大規模な投資」が投資額としていくらかなど詳細は未定ですが
そのハードルが高くなければ多くの中小企業にとっても使いやすい補助金になるかもしれません。

「事業再構築補助金」に関して

②中小企業省力化投資補助事業【1,000 億円】(中小企業等事業再構築基金の活用等含め総額 5,000 億円規模)
人手不足に悩む中小企業等のため、カタログから汎用製品を選んで行うような簡易なプロセスにより、省力化投資への支援を行う。
※従来の事業再構築補助金は、経済構造の転換に挑戦する事業者、コロナ債務を抱える事業者等に支援先を重点化。

事業再構築補助金のなかに
「カタログからロボットなどを含め汎用製品を選んで行うような簡易なプロセスにより、省力化投資への支援を行う。」
ような補助金枠ができるようです。
下記のイメージは総合経済対策(R5.11.2)より。

それも含めて事業再構築補助金もあと5000億円規模で積み上げた基金の余分があるため、
事業再構築補助金もその予算分、継続実施される見込です。
1回あたりの公募で2000億円弱くくらい消化されてきているかと思いますので
来年もあと3回くらいの公募はあるかもしれません。

「ものづくり補助金」に関して

③中小企業生産性革命推進事業【2,000 億円】
生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者の設備投資、IT 導入、国内外の販路開拓、事業承継・引継ぎを補助し、切れ目なく継続的に、成長投資の加速化と事業環境変化への対応を支援する。

中小企業生産性革命推進事業とは、中小企業に人気のものづくり補助金やIT導入補助金、小規模事業者持続化補助金などの補助金を含めた予算です。
規模的には例年通りであり、ものづくり補助金も来年も継続実施される見込です。

国会審議を経て、12月頃にはもう少し詳細が固まる予定です。
とくに新しい補助金である「大規模成長投資補助金」がどのような詳細になるか、注目していこうと思います。

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