中小企業がうけている新型コロナの影響(2020年7月)
「新型コロナウイルス感染症の中小・小規模企業影響調査(7月度)」
(全国の中小・小規模企業、約2,000社からWebアンケート上)が公表されました。
発表された調査結果からは
新型コロナの影響がますます深刻になっている状況が見て取れます。
今回はその概要をご紹介します。
マイナス影響が生じている業種が大半で、その割合は増加
下表「前年同月比の業績影響」のように、すべての業種で「大幅なマイナス影響が発生」「一部のマイナス影響が発生」「今後マイナス影響見込み」が発生しています。
さらにその割合が6月よりも増加しており、上記3つを合わせるとおおよそ75%と、4分の3程度の企業がマイナス影響を受けています。
「売上20%以上の影響が“大幅”の目安」とされているので、4割超の企業が売上20%以上のマイナスとなっている可能性があり、深刻さがわかります。
また、下表「業種別の業績影響」のように、
とくに、観光客の大幅減や、自粛ムード、県をまたいだ移動の制限などから
サービス業(宿泊・飲食)は、いまだ75%が「大幅なマイナス影響」となっています。
現時点では夏休みの短縮や、コロナも再拡大してきたことから
明るい兆しがまったくみえません。
ここ山口県においても、昼間のレストランなどは4月ころに比べれば徐々に人が入っている気がしますが
とくに夜などは飲食街はいまだ人がとても少ない状況です。
コロナ禍対策は?
下表「現在と今後のコロナ禍対策(事業面)」によると、
7月現在と今後(8月以降)継続する“事業面”の対策対比では、「新たな商品・サービスの開発」が7.7ポイントと大きく増加し、次いで「既存商品・サービスの提供方法見直し」が4.4ポイント増加となっています。
個人的にも、4月ころはコロナが収束すれば一定程度、「もとの生活に戻る」と考えていましたが、
少なくとも今後数年間はコロナの影響をひきずり、生活様式も変化するため「今までのもとの生活はすべては戻らないので、コロナ後やウィズコロナを見据えた施策」が
必須であると認識しています。
「新たな商品・サービスの開発」
や
「既存商品・サービスの提供方法見直し」
でコロナ後やウィズコロナの施策展開を早急に行っていく必要があります。
とくに地方ではコロナだけでなく、人口減少や若者転出など
今後の経営環境においてプラス要素は少ないので
大きな事業転換が必要だと日増しに感じています。
こういった施策に新たに取り組まれる際には「ものづくり補助金」「小規模事業者持続化補助金」「IT導入補助金」などが
使い勝手が良いので、ご検討されてもよいかと思います。
当ブログでもそういった公的機関の支援策などの情報提供等を通じて
中小企業の発展に貢献していきたいと考えています。