2020年実施のものづくり補助金の「補助⾦申請システム・Jグランツ」とは?
先週13日に補正予算案が閣議決定され、来年以降も引き続きものづくり補助金等が行われる見込みとなりました。
ものづくり補助金も含まれる「中⼩企業⽣産性⾰命推進事業」の経済産業省資料において、
「(補助金に応募する事業者の)使い勝手向上のポイント」として、
下記の記載がありました。
補助⾦申請システム・Jグランツによる電⼦申請受付を開始します。
今回はその「補助⾦申請システム・Jグランツ」を紹介します。
【中⼩企業⽣産性⾰命推進事業の資料(Jグランツは資料右下)】
(出所:経済産業省資料より)
補助⾦申請システム・Jグランツとは
「Jグランツ」とは
J=Japan
グランツ=grants(補助金、助成金)
ということで、そのまま「(日本の)補助⾦申請システム」です。
下の画像のように、
「補助金の執行をゼロから変える」プロジェクトです。
補助金執行における、
国民・事業者の課題と行政・執行団体の課題の
双方を解決するのが目的です。
【補助金申請システム】
(出所:経済産業省「補助金申請システムの検討状況について」2018.11)
補助⾦申請システム・Jグランツが誕生した背景
現状の補助金事業の執行は、紙や押印のフローが多数存在し非効率な状況でした。
事業者にとっては応募申請って?交付申請って?実績報告書とは?フローはどうなっているの?のように、
申請項目、添付書類が多い、申請が難しい、実施後の手続きも煩雑といった課題がありました。
行政・執行団体にとっても、紙のやりとり、複雑な審査など人手がかかる、
本人確認に時間がかかるといった課題がありました。
さらに補助金毎に業務フローやシステムが別々となっていました。
たとえば、ものづくり補助金と小規模事業者持続化補助金に同年に申し込む場合でも、
会社情報など同じような入力項目を都度、入力するのが非常に手間でした。
【現状の代表的な補助金フロー】
(出所:経済産業省「補助金申請システムの検討状況について」2018.11)
補助⾦申請システム・Jグランツによって補助金執行が効率的に
先述の課題を解決するのが、来年2020年から開始されるJグランツです。
申請する事業者にとっては下記のようなメリットがある予定です。
- 手続きにおける進捗確認がマイページで確認可能
- 一度入力したデータは前回情報からプレ入力
- ウェブフォームでのエラーチェックによる記載ミス防止
- 問い合わせ等のやり取りもシステムから直接職員と行える
【jGrantsの全体構造】
(出所:経済産業省「補助金申請システムの検討状況について」2018.11)
ものづくり補助金では今年の平静30年度補正予算2次公募で「電子申請システム」が導入されました。
Jグランツもほぼ、その電子申請システムに準じたものになるのではないかと予想しています。
ものづくり補助金の電子申請システムの当社の感想としては非常に良好なものでした。(下記は関連ブログ)
jグランツ(jGrants)の申し込み方
まとめ
Jグランツ等、補助金事業もIT化により効率がよくなりそうです。
今までは補助金の申請だけで何十時間もかかっていたので、効率化が進み、
余計な手間が減ることで補助金を活用した生産性向上に前向きな中小企業が増えれば良いですね。