ものづくり補助金で採択されるポイント2ー事業計画を整理しやすい考え方
前回の記事で、ものづくり補助金の採択率をあげるには「審査項目」を熟読し、それに記載されている事項を中心に事業計画に記入していくことが重要であることを紹介した。
今回はさらに一歩前進して、自社の事業計画を整理しやすい考え方をご紹介する。
事業計画を記入する前に事業概要を整理しよう
事業計画を記入するにあたって、なんの準備もなくいきなり、思うがままに書きはじめる人がいるがそれはやめよう。
計画がまとまりのないものになってしまう。
また、考えが堂々巡りして計画を作るのに時間がとてもかかってしまう。
1.事業概要を簡単に整理
↓
2.事業計画を作っていく
という流れはマストで実施しよう。
今回はその「事業概要を簡単に整理」を紹介する。
ものづくり補助金に関する自社の事業概要を簡単に整理する方法
当社では支援企業と事業計画を共同作業で策定する際に、業種が違えど、同一の考え方で事業概要を整理している。
簡単に言うと、下記のように4段階に分けて整理している。
- 自社の現状(売上構成、沿革 等)
- 課題(A工程の生産性が低い 等)
- 課題解決策(B設備を導入することでA工程の生産性が改善 等)
- 将来の展望(解決策によって生産量が拡大し売上アップと給与増加を実現 等)
この考え方で、製造業、サービス業、歯科などほぼすべての業種の計画を整理可能である。
当社もこれ以外の様々な考え方で事業計画策定の支援を行ってきたが、この考え方が最も効率的かつ良質な整理ができている。
4段階で整理するメリット
4段階で整理することで「審査項目に対応できる」「申請書も書きやすい」という2つのメリットがある。
つまりは効率的に事業計画を策定できるし、採択率アップにもつながる。
「審査項目」に対応できる
下記の画像のように審査項目もこの整理の方法で概ね網羅できる。
現状、課題、課題解決策が審査項目の「技術面」に該当する。
また、将来展望が「事業化面」に該当する。
「政策面」に関しては、事業計画全体で該当させることができる。
申請書も書きやすい
下記画像のように申請書も順を追って書きやすい。
現状、課題、課題解決策を、申請書「その1:革新的な試作品開発・生産プロセスの改善の具体的な取組内容」に記述する。
将来展望を申請書「その2:将来の展望(本事業の成果の事業化に向けて想定している内容及び期待される効果)」「会社全体の事業計画」に記述すれば良い。
まとめ
ものづくり補助金の事業計画を作成する前には、まずは自社の事業概要を4段階に分けて整理してみよう。
そうすることで申請書作成の作業効率アップと、採択率アップにつながるはずである。